Stars of Magic 7
Stars of Magic シリーズＤＶＤ版の第７巻です。この第７巻にはビデオの Vol.１１が収録されています。演技・解説はフランク・ガルシア、ポール・ハリス、デビッド・ロス、デレク・ディングルの４人です。
まずはフランク・ガルシアによる３つの作品です。１つ目の作品はいわゆるスペリング・トリックの一種で４枚のＡを次々と見つけ出していきます。日本ではあまり人気が無いようですが、アルファベットの綴りに意味を求める風習がある文化圏では人気があるようです。２つ目は [Card Stab] です。観客にサインしてもらったカードをデックに戻してシャッフルした後、紙ナプキンに包みます。別の観客にナイフを渡して、紙ナプキンに包まれた状態のデックに差し込んでもらいます。ナイフの刺された場所からデックを分けると、そこからサインされたカードが現れます。難しいテクニックは使用せずに解決した手順です。最後はカード・ケースを使用したペネトレーション現象です。使用したデックをカードケースにしまって、左手のひらに乗せます。右手でデックを軽く揺すってやるだけで一枚のカードがケースを貫通して左手の手のひらに現れます。表を確認すると、 [Card Stab] の時の「サインしてもらったカード」だというおまけつきです。思い切った解決方法で、難しいテクニックは不要です。
２人目はポール・ハリス。 [Card Across] と [4 Ace Reveration] というクラシックな作品を２つ担当しています。[Card Across] は、観客に１０枚のカードをしっかりと持っていていもらうところから始まります。マジシャンの持っている３枚のカードが１枚ずつ消えていき、観客が持っている１０枚のパケットを数えなおすと、いつの間にか１３枚になっています。１３枚のパケットに向かって、残りのデックからさらに３枚のカードを移動させるようなジェスチャーをします。このとき観客のパケットには一切触れていないにも関わらず、観客のパケットを数えなおすと１６枚になっています。全ては観客の手の中で起こる現象なので、インパクトの強い作品です。２つ目の [4 Ace Reveration] はよく混ぜられたデックを２つに分けて、両手でそれぞれ片手ファンにして持ちます。両手に持った扇状のカードを重ねるようにしてテーブルの近くに持っていき、両手を離すとそこには１枚のエースが現れます。同じように両手のファンを合わせるたびに、そこからエースが現れ、テーブルには４枚のエースが揃います。非常にビジュアルな現象です。
３人目はデビッド・ロスです。３つのコイン・マジックを演じています。まずは [Coins Across] 。ＤＶＤのパッケージに書かれている [4 Cards Across] は間違いです。デビッド・ロスのカードマジックというのも見てみたい気はしますが（笑）。現象は左手に持った４枚のコインが１枚ずつ左手に移動していくオーソドックスな手順です。２つ目は [Wild Coins] 。小さな財布から１枚の銀貨を取り出します。右手の指先に持った銀貨を左手に投げつけるとその瞬間に銅貨に変わります。財布から２枚目の銀貨を取り出して、また同じように銅貨に変えます。３枚目の銀貨は指先で擦ると銅貨になったり銀貨になったりと目まぐるしく変化します。いわゆる [Spellbound] 現象です。銀貨に戻したところで財布に戻します。１枚目と２枚目の銅貨も１枚ずつ銀貨に戻して財布に戻していきます。財布の中は３枚の銀貨に戻ったはずですが、改めて財布の中身を確認すると、３枚の銅貨しかありません。最後は [Okito Box Rutine] です。コインを４枚収納できる真鍮の円筒型のケースを使った手順です。蓋をしたケースの中から１枚ずつコインが手の中に移動していく [Coins Across] 現象です。道具自体には仕掛けはありませんので、純粋にテクニック・オンリーの手順です。
４人目はデレク・ディングルです。[Too Many Cards] は、スペードのＡ〜５の５枚のカードを使った手順です。トップのＡを中ほどに入れますが、またトップに返ってきます。５枚で演じるアンビシャス現象です。Ａを抜いて残りの４枚を使ってスペードの２を中ほどに入れますが、やはりトップに上がってきます。２を抜いて残りの３枚でも同様の現象を行なうかと思えば、今度はスペードの３だけ表向きになったりします。３を抜くと、もう残りは２枚しかありませんが、その状態でもアンビシャス現象を起こします。スペードの４を下に移動させて、トップをめくるとやはりそこにはスペードの４があるのです。最後に４も抜くといよいよ残りはスペードの５が１枚しかありません。これではアンビシャス現象も起こしようが無いので、スペードの５がいつの間にかハートのクイーンになっているというカラーチェンジング現象で締めくくります。
収録時間は５９分です。
レビュー
なし