garamanのマジック研究室

ヴァーノン・リベレーションズ 9&10巻 日本語字幕版

[VERNON REVELATIONS volume 9 & 10] の日本語字幕版です。

全17巻の VHS を全8巻の DVD へ再編成したもののうちの第5巻です。VHS の第9巻と第10巻の内容が収録されています。

volume9 では、シルク・マジックを一つ、続いてアンビシャス・カードを軽く、その後最後までほとんどの時間が [Three Card Monte] に費やされます。まず、シルク・マジックとして、[The Berg Move] の解説です。バーノンの解説をふまえてゲイリー・オーレットが視聴者にも分かりやすい様にと、シースルーのシルクで手順をおさらいしますが、手順の最後に上手く出来たと本当に嬉しそうな顔をしているのには微笑ましいものがあります。続いてアンビシャス・カードです。「ダイ・バーノン」「アンビシャス・カード」と言えば、そう「THe Man Fooled Houdini」とまで言わしめたアレです。この奇跡をいつでも実現出来るようにとバーノンが取った準備方法を聞くと、天才とは地道な努力の積み重ねなのだと改めて思い知らされます。そして、ここから volume9 のメイン・テーマである [Three Card Monte] を最後まで事細かに解説します。観客を前にしてのバーノンによるライブ・パフォーマンスが見られるのも貴重ですが、その手順の一部始終が惜しげもなく懇切丁寧に解説されるところが素晴らしい。アマチュア・マジシャンなら誰でも知っていそうな [Three Card Monte] ですが、それを本格的にマスターしようと思うと、意外と文献が少ない事に気が付きます。そんな中、解説のみならず実演も交えてレクチャーしてくれるこの DVD の存在はとても大きいです。

volume10 では、バラエティーに富んだ内容が収録されています。[Cone and Ball] のクラシックなルーティーンに始まり、[Ball and Silk] へ、そして Dye Tube を使った [Color Changing Silks] へと、共通する技法を用いた作品を流れるように実演・解説していきます。流行の技法ではないので注目度はあまり高まる事も無いでしょうが、基本技法として永遠に使われ続けていく技法である事は確かでしょう。後半はカードマジックの技法が中心です。[Double Lift] や [Overhand Shuffle]、[Pinky Count] [Greek Break] などの技法について解説されています。個人的には、マイケル・アマーによって実演・解説されている [Fan Force] のアイディアに感動しました。

収録時間は115分です。

Dai Vernon
L & L Publishing
スクリプト・マヌーヴァ



レビュー

なし