garamanのマジック研究室

Gymnastic Aces

4枚のAをデックの中にバラバラに差込み、良くシャッフルします。マジシャンは、良く混ざったデックを2つに分け、1枚ずつ交互に重ね合わせます。2つのパケットの三分の一くらいが重なり合った状態にしておき、片方のパケットの端を指先で持ちます。

この状態で鞭のように振ると、1枚のAが飛び出します。続けて3回振ると、その都度Aが1枚ずつ飛び出してきます。


エースの体操
〜 The Gymnastic Aces 〜

ルポールのカードマジック
p.168

原案者のポール・ルポール氏の作品です。4ページにわたって11枚のイラストを添えて解説していますが、その殆どは1つのカードコントロール技法についての説明です。この技法は作品と技法がマッチした好例です。自然な流れの中で無駄な動きも無く、目的を達成できる手法です。

この技法でコントロールさえしてしまえば、あとは Self-Working とも言えるほど簡単に実現できてしまいます。誰でもできる割にインパクトのある作品なのですが、なぜか意外と実演されない作品でもあります。(2009.09.27)

ジムナスティック・エーセス
〜 The Gymnastic Aces 〜

カードマジック事典
p.327

たった8行の簡潔な解説です。この本は前半に技法の解説がまとめて記載されていますので、作品の解説部分では技法の名前が出てくるくらいです。そのため、殆ど解説する部分がなくなってしまったようです。この作品で使用するたった一つの技法は、本の前半に1ページ半に渡って詳しく解説されています。ルポール自身が使っていた技法とは若干違います。作品と技法を分けて書いた弊害でしょうか、作品全体の軽快さに比べて技法部分が重たい印象を受けます。この作品においては、ルポールのやり方がベストだと思います。(2009.09.27)

フェイス・ジムナスティック・エーセス

世界のクロースアップマジック
p.138

ラリー・ジェニングスの改案です。4枚のAが1枚ずつ飛び出す現象は原案と同じですが、デック全体が裏向きの状態でAが表向きに現れるので、よりアクロバティックな印象になっています。一般の観客に見せる事を考えると、原案との差は飛び出たAの向きだけです。ただし、原案を知っている人に見せる場合には、より大きなインパクトがあります。原案の方法では表向きに現わす事は不可能ですから。(2014.07.13)