garamanのマジック研究室

Trio

マジシャンは良く混ぜた1組のカードからジョーカーを抜き出します。あなたは残った1組のカードを2つの山に分けて、そのうちの1組を選びます。選んだ山の一番上のカードや一番下のカードはマジシャンが覚えているかも知れませんから、念のため山の中程に入れてしまいます。あなたは持っている山の一番上のカードを上着の左のポケットにしまい、2枚目のカードを右のポケットにしまいます。最後に3枚目のカードを胸ポケットにしまいます。

マジシャンはこの状態から、ポケットにしまわれた3枚のカードをジョーカーの力を借りて当てるのです。マジシャンはジョーカーをあなたの左ポケットに近づけたあと、1枚目のカードを言い当てます。続けて、2枚目・3枚目のカードも同様に言い当てていきます。言われる度にポケットから取り出して確認していくと、確かに言われた通りのカードが入っているのです!!


The Trio (Bruce Eliot)

Encyclopedia of Card Tricks
p.20

考案者であるブルース・エリオットの原案です。比較的短い手順でビジュアルな効果を表現できる良いトリックだと思います。この本では手順のみを簡単に解説してあるだけで、原理もこれといって特別なものではありませんが、演技力次第では圧倒的なインパクトを与えることが可能です。テクニックもほとんど不要ですから演技に集中して効果的な雰囲気を作ることがポイントでしょう。

マジシャンのキャラクターが必要なトリックですので、自分のキャラクターに合わないと思われる方は無理に演じないほうが良いと思います。(2004.06.13)

トリオ (Bruce Eliot)

奇術入門シリーズ トランプマジック
p.86

ブルース・エリオットの原案の手順を気賀康夫氏が翻訳したものです。気賀康夫氏も「カード奇術マニアは目をくれないかもしれないが、軽視するべきではない」というコメントをつけて、このトリックを解説しています。「Encyclopedia of Card Tricks」ではたった13行でサラッと解説されていますが、気賀康夫氏の翻訳では実に4ページに渡って挿絵付で詳しく解説されています。このトリックだけでも完璧に自分のものに出来ればあなたも立派なマジシャンです。むしろ、テクニックばかりに頼っている人にはこのマジックは難しいかもしれません。(2004.06.13)