garamanのマジック研究室

Ambitious Card

1枚のカードを1組のデックの中央あたりに入れてしまいますが、次の瞬間、デックの1番上から出てきます。何度も中央付近に入れるのですが、その度に1番上や1番下から出てくるのです。

同じカードが何枚もあるとしか思えないような現象ですが、あなたがサインした世界にたった1枚しかないカードを使っても、同じように1番上や1番下から出てくるのです。

AMBITIOUS CARD (Dai Vernon)

STARS OF MAGIC (日本語版)
p.89

ダイ・バーノンによる、アンビシャスカードの決定版ともいうべき手順が紹介されています。アンビシャスカードの現象自体は相当古くからあるようで、1920年頃からポピュラーになってきたようです。以来、様々なバリエーションが発表されていますが、ダイ・バーノンの手によって一つの完成版といっても良いほどの手順が編み出されました。ダブル・リフトという技法がこのトリックを成長させる大きな鍵になるのですが、この技法自体にも様々な方法が考案されています。この本の中では、ダイ・バーノンのお気に入りの手順が解説されています。

「かみそりの刃を研ぐような、、、」や「カードをセメントの固まりのように扱ってはいけない」など、抽象的な解説がされていますが、練習を続けているうちに突然これらの表現が分かる時がやってきます。(2004.07.20)

アンビシャス・カードとダブル・リフト

遊びの冒険 全5巻
「1 トランプ・マジック・スペシャル」p.200

トリックと技法の理想的な組み合わせの一例として、松田道弘氏が紹介しています。アンビシャス・カードの歴史的な流れや、何人ものマジシャンによる様々な解決法を解説してあります。アル・ベーカー、サイ・エンドフィールド、ハリー・ローレイン、フランク・ガルシア、ポール・ハリス、タマリッツなど何人もの名前が挙げられ、現象の所々で誰がどのような解決方法を編み出したかを解説してあるので、非常に勉強になります。(2004.07.20)

Ambitious Card

カードマジック事典
p.241

スターズ・オブ・マジックシリーズに発表されたダイ・バーノンの手順が14のステップに分けて坦々と解説されています。人前で何度も演じている人には、手順を確認する意味で非常に分かり易いのですが、初心者にはこの解説だけでは不足気味かもしれません。少なくともカードコントロールをいくつか身につけていないと、第1ステップから実演不能です。と言っても、この本では前半の100ページ以上が技法の解説に充てられていますので、まずは技法をしっかりと身につけてから取り組めば、充分に実演可能です。(2004.10.31)

Solid Deception

カーマジック事典
p.243

数あるアンビシャス現象の中から、特徴的なクライマックスを持った、ポール・ハリスの手順が紹介されています。アンビシャス・カードの色々なバリエーションの中でも群を抜いて衝撃的なクライマックスを実現させた、ポール・ハリスのとても面白い手順です。アンビシャス・カードは人によってはマジシャンと観客の対決のような雰囲気で演じている場合がありますが、これでは観客に不快感を与えかねません。その点、Solid Deception では、とてもテクニックを感じさせないクライマックスが用意されているので、不愉快な思いをさせたまま、演技を終えるようなことはありません。(2004.10.31)

ダイ・バーノンのアンビシャス・カード
〜 Dai Vernon's Ambitious Card 〜

トリック・カード事典
p.103

松田道弘氏によって、ダイ・バーノンの手順が解説されています。ダイ・バーノンのオリジナルのアンビシャス・カード手順です。といっても、手順の解説に主眼を置いているわけではなく、あるトリック・カードの原理を有効に活かしたマジックである事を訴えるために解説されています。そのため、途中で手順を省いている箇所もありますので、正確なバーノンの手順を知る事はできません。正確な手順を知りたければ、別の本を読んだ方が賢明です。この本での解説は、あくまでもトリックカードに主眼を置いている事に注意してください。

手順解説は2ページにも満たない上に、イラストは一切ありません。この本の読みどころは、むしろ手順解説の前2ページかもしれません。バーノンとハリー・フーディーニのアンビシャス・カードに関するエピソードや、「グレーター・マジック」で解説されている手順についての話は参考になります。(2005.12.10)

アンビィシャス・カード

ロベルトジ・ジョビーのカード・カレッジ2
p.91

ロベルト・ジョビーの巧妙な、そして軽快なアンビシャス・カード手順です。手順の途中で、特徴的な現象がひとつ挟まれています。デックの半分ほどのカードを右手で片手ファンにした状態で、真ん中にサインカードを軽く差し込みます。左手には残りのパケットを持っています。右手のファンから少し突き出ているサインカードを、左腕に押し付けるようにしてファンを揃えるのですが、その瞬間、左手に持っていたデックから、サインカードが表向きでニョキっと現れるというものです。また、手順の最後には、中央に差し込んだはずの折癖をつけたサインカードが、トップにポコッとあがってくるという、ビジュアルな現象を採用しています。

全体を通してリズムの良い手順に仕上がっていますので、演じている側も安心して手順に身を委ねられますし、見ている側も心地よく現象を楽しめると思います。さほど難易度の高くないテクニックがいくつか出てくる程度ですが、折角の軽快なマジックですから、極自然にできるようになるまではしっかり練習しておきたいところです。

アンビシャス・カードは何通りもの方法があって組み合わせも簡単なだけに、マジシャンの構成力がマジックの質を大きく変動させてしまいます。妥協せずに質の高いアンビシャス・カードを求めるものの、手順だけがゴテゴテして陳腐なマジックになってしまうくらいなら、原案のままが良い。と、思っていた時期もありました。ですが、あらためてセンスの良い構成に出会い、もう一度自分なりのアンビシャス・カードを考えてみようかという野心が芽生えてきました。

7ページに亘る詳細な解説で、台詞やミスディレクションについてのコメントも挟みつつ手順が進行していきます。是非デックを手に持って本を読み進めてください。演じてみたくなる要素がたくさん詰まった名手順です。(2006.06.24)

アンビシャス・カード

スーパークロースアップマジック 前田知洋 奇跡の指先
Disk1/Chapter3

前田知洋氏によるパフォーマンスが収められています。テレビで頻繁に演じられている手順で、主に3つのステップで構成されています。この DVD には、パフォーマンスだけではなくレクチャーもいくつか収録されていますが、アンビシャス・カードはパフォーマンスのみです。

観客がサインをしたカードをデックの中央あたりに差し込んでも、指を鳴らすとトップに上がってくるというのが第1段です。「他のカードにすり変えて差し込んでいると仰る方がいらっしますが、、、」とか「めくる時が怪しいと仰る方もいらっしゃいます」などといった台詞に合わせて、その疑念を払拭するための現象を効果的に織り交ぜています。テクニック自体は難しいものではありませんが、お客さんの思考過程に合わせた様なストーリー展開が、テクニックを使用する時の適切な理由付けになっているのが、秀逸です。同じテクニックを使用しても、ただ淡々と手順を追っていたのでは、あれほどの反応は得られないでしょう。

続いて第2段では、カードの枚数をグッと減らし、3枚のカードだけで演じます。マジシャン対観客という対決スタイルになってしまうようなら、この3枚のアンビシャスは行わない方が良いと思います。必要以上に相手を怒らせてしまうような気がしますので。前田さんの演技では、もっと良く見たいというお客さんの心理状態に合わせるようにストーリーが展開していますので、違和感なく3枚のアンビシャスに続いています。技術に自信があっても、空気作りに自信がない方は、この部分は割愛した方が無難だと思います。

最後の第3段ではまた52枚のデックを使用します。折癖をつけたサインカードを真ん中に差しこみ、指を鳴らすと、トップにポコッと上がってきます。前述のジョビーの手順と同じです。(2006.07.29)

アンビシャス・カードⅢ

スーパークロースアップマジック 前田知洋 プライベートレッスン
Disk2/Chapter4

前田知洋氏によるパフォーマンスが収められています。トリックの解説はありません。

基本的なアンビシャス・カードの手順を行なった後に、より難しい条件設定で同じ現象を起こすというスタイルで演じられています。まずは観客に選んでもらった一枚のカードにサインをしてもらい、デックの中に戻します。指を鳴らしてトップ・カードをめくると、サインしたカードが現れます。もう一度サインカードを中央に戻し、指を鳴らす前のトップ・カードがまだ別のカードである事を確かめます。指を鳴らさないと上がってこないというわけです。観客に指を鳴らしてもらった後、あらためてトップ・カードをめくると、そこにはやはりサインカードが現れます。ここまでは良くある現象。

ここからがこの作品の面白いところです。枚数が多すぎるという事で、思い切って3枚のカードでアンビシャス・カードを演じます。サインカードを中央に挟むような形で3枚のカードを重ねて、アンビシャス・カードを演じるわけですが、指を鳴らす前にハトメで止めてしまいます。「ハトメ」?そう「鳩目」です。布や革に紐を通すための穴を開けるあの「鳩目」です。鳩目で留めた3枚のカードは、そこを中心にくるくると回せますが、重なっている順番を変える事はできません。この不可能状況にも関わらず、指を鳴らすとサインカードはトップから現れます。(2007.12.01)

テーブルド・アンビシャス

現代カードマジックのアイディア
p.110

タイトルから分かる通り、テーブル上で現象が起こるアンビシャスカードです。アンビシャスカードに付き物のテクニックを使用せずに同一の効果を狙った、松田道弘氏の意欲作です。

原案では「マジシャンの手の中で起こる現象」というイメージですが、様々な改案の中には「観客の手の中で起こる現象」というイメージを与えるものがあります。観客に与えるインパクトを大きくする効果的な発想です。それらの作品に対して、テーブルドアンビシャスは「テーブル上で起こる現象」というイメージを与えます。現象が起こる瞬間が誰の手にも触れていませんので、原案に比べて非常にクリーンな印象を与えることができます。

アンビシャスカードは様々な手段で連続的に現象を起こしていく作品ですので、こういったクリーンな印象を与える手順を織り交ぜることで、より印象に残る演技にする事ができると思います。8ページに渡って18枚のイラストを添えて解説するという力の入れようです。(2008.04.20)

ウルトラ・アンビシャス

ロベルト・ジョビーのカード・カレッジ4
p.225

既にアンビシャス・カードを見たことがある人をも煙に巻く、ジョビーの意欲的な作品です。解説の冒頭では、他のアンビシャス・カード手順を演じたあとに続けて演じるような導入方法をとっています。つまり、その状況で演じても飽きさせない自信があるのです。実際に解説を読んだところ、感心させられる箇所が随所に出てきました。マジシャンをも軽々と欺く名手順だと思います。

他の作品に続けて演じられるくらいですから、もちろんレギュラーデックだけで演じる事ができます。現象は、「表向きにデックに差し込んだカードがトップから現れる」-「裏向きに戻したカードをデックに差し込んでもトップから現れる」 - 「トップに表向きでカードを置き全体をカット。トップにある別のカードを表向きにした後、手をかざすと選ばれたカードに変わる」 - 「カードを裏向きにデックの中ほどにゆっくり・はっきりと差し込むが、やっぱりトップから現れる」 - 「さらにもう一度デックの中央に差し込むが、トップから現れる」- 「最後にとどめのテーブルドアンビシャス現象」といった感じです。怒涛のアンビシャス現象です。なのに飽きさせない。素晴らしい。一部不自然な現象があるのですが、1枚のカードを助手にみたてたストーリーを取り入れることで、不自然さを打ち消すどころか、全体の構成に統一感を与えています。セリフなしで淡々と演じると、この作品の価値はグッと下がるでしょう。

技術的な難易度は中程度ですが、技術を順にしっかりと習得するための作品でもありますので、カード・カレッジの学生になったつもりで練習するには丁度良いボリュームです。7ページ、14枚のイラストで充実の解説です。(2010.01.23)

Ambitious Card Plus Ringbox

ビジョンズ・オブ・ワンダー 第3巻 日本語字幕版
Chapter6

トミー・ワンダーの名作の1つ。観客の心理をここまで自在に操るアンビシャス・カードは稀です。現象としては良くあるアンビシャス現象に続けて、相手のカードを表向きにしてのアンビシャス現象。最後に演技のはじめからテーブルに置いてあった指輪用の箱の中から、相手のカードが出てくるという流れです。

唐突ですが、アンビシャス・カードを演じた時、観客にはどんな感情を持ってもらいたいでしょうか?「驚いて欲しい」くらいしか思い浮かばなかった人が結構多いのではないかと思います。アンビシャス・カードは、マジックにしては珍しく何度も繰り返して同じ現象を起こすのが特徴です。ですから、その都度驚いてもらうような作品では相手が飽きてしまいます。違うテクニックを使って同じ現象を起こす事をただ繰り返しても、観客の印象には残りにくいものです。そこで多くのマジシャンは、徐々にその驚き具合や不思議さがエスカレートしていくような演出を考え出します。

では、トミー・ワンダーはどうするか。観客の様子を見ると分かりますが、驚きはもちろんとして、何より納得の表情があります。あえて言うなら「信じて欲しい」という気持ちで考えられたような演出なのです。相手がちょっと疑問に思ったときに、絶妙のタイミングで改めるからこその納得ですが、そもそも相手に疑問を持たせるタイミング自体をコントロールしています。最終的には「本当に上がってくる」と納得するしかないのです。それが演技終了後の観客のスタンディング・オベーションにつながります。観客の満足そうな表情こそがこの作品の特徴なのかもしれません。(2011.03.13)

Raise Rise

Impossible Card Magic
演技 : Chapter16
解説 : Chapter17

レイ・コスビーの超絶技巧作品です。デックの下の方に、少しはみ出す程度に差し込んだ観客のカードが、デックを軽く振るたびに少しずつ上がってきます。少しはみ出た状態のまま上がってくる姿が見えるのでとてもインパクトの強い作品です。ギミックも使わず、錯覚を利用する事もなく、観客の心理的盲点を突くわけでもなく、単純に技術のみで達成するという刺激的な解決策で、一般客よりもむしろマジシャンが驚いた作品です。

マジシャン相手にはこれだけで充分ですが、一般客相手には通常のオーソドックスな手順をいくつか実演してからの方が効果的だと思います。古典的な手順でも必ず「上がってくる」という表現を使いますので、その印象を植え付けてからビジュアルに実証してみせるという手法の方がきれいにまとまります。実際、レイ・コスビーもそのように演じています。

原案者のバーノンは、かつてフーディーに原案を演じてみせ煙に巻いた事で知られています。トリックを見抜けなかったフーディー二は「同じカードが何枚もある」等と難癖をつけ、もう一度やってみろとバーノンに迫ったそうです。バーノンも負けずに繰り返して演じてみせ、実に7回も繰り返し、それでも見破られる事はなかったといいます。そんな逸話を思い出しましたが、もしその場に(時代を超越して)レイ・コスビーがいたとして、この Raise Rise を演じたら、きっとフーディーニをさらに驚かせる事ができたでしょう。そうなったら "The Man Who Fooled Houdini" という称号はコスビーのものだったかもしれません。(2014.04.20)

フーディーニ・カードトリック

インサイド・ザ・マインド 第1巻 日本語字幕版
演技 : Chapter11
解説 : Chapter23

ギャレット・トーマスのストーリー性に富んだ作品。タイトルにもあるフーディーニが登場します。アンビシャスカードとフーディーニと言えば、ダイ・バーノンが "The Man Who Fooled Houdini" と呼ばれるきっかけとなったエピソードが連想されますが、この作品はまさにその時の場面を表現した作品です。当然、手順自体はバーノンのものとは違います。当時、フーディーニ相手にバーノンが演じていた様子を再現するというコンセプトで、まずはバーノンが実際に行っていた方法で何度かアンビシャス現象を起こします。実際のフーディーニは「同じカードが何枚もある」などと難癖をつけて負けを認めなかったのは事実ですが、この作品中のフーディーニはさらに往生際が悪く、自分が持っていた赤裏のデックを取り出し、この中の一枚を使ってアンビシャス現象を起こせと言い寄ります。作品中のバーノンが使っていたのは青裏のデックですから、本当に上がってくるならその瞬間が見えるはずと目論んだのです。この挑戦にバーノンは受けて立ちます。青裏のデックの中に赤裏のダイヤの3を差し込み、指を鳴らして一番上のカードをめくると、それはダイヤの3。しかし、フーディーニは認めません。一番上の青裏のカードをひっくり返したらダイヤの3だったのですから当然です。「それは私のカードじゃない!」。鬼の首を取ったようにバーノンの非をを攻めますが、そのダイヤの3を裏返すとなんと赤裏に変わっています。めくる直前まで青裏だったカードがいつのまにか赤裏に変わったのを見せつけられたフーディーニは、「そのデックがアヤシイ!」とバーノンが持っているデックの方をを疑います。そこでバーノンは一言「フーディーニさん、ご自分のデックのことは信用してください。」と言い放ち、デック全体がフーディーニが持っていた赤裏のデックとすり替わっていることを見せます。

本当のバーノンとフーディーニの逸話を知っている人はもちろん、そんなことは知らない一般の方も楽しめる面白いストーリーになっています。(2014.11.30)

Solid Deception

Stars of Magic 1
演技 : Title1/Chapter9
解説 : Title1/Chapter10

ポール・ハリス本人の演技が収録・解説されています。カードマジック事典に解説されている手順とは若干異なります。カードマジック事典では「観客のカードでアンビシャスカードを連続して行い、最後には観客のカード以外が全てくっついて一塊になってしまう」という現象です。Stars of Maigc では「エレベーターカードを連続して行い、最後には観客のカードをマットの下に入れてしまい、残ったデックに移動しているかどうかを確かめてもらうと、デックが一塊になっている」という現象です。観客のカードの存在がかなり違う印象になっています。一見同じようですが、演技終了時点で、ソリッド・デックと観客のカードがテーブルにあるのと、ソリッド・デックしかテーブルにないのとの違いがあります。前者なら観客のカードの特異性が際立ちますし、後者ならデックが固まった事が際立ちます。

ポール・ハリス本人による演技が見られるのは本当に貴重です。(2016.06.18)

ダブル・アンビシャス

ホァン・タマリッツ カードマジック
p.131

観客が選んだ2枚のカードが、常に一緒に上がってくるという、ホァン・タマリッツの改案です。観客の疑問の芽を次々と摘みとっていき、最後には魔法として信じるしかないところまで、自然に組み立てられています。6段階で構成されている長めの手順ですが、興味を引き続けることができる名手順です。全ては観客が選んだカードで行われます。途中、観客自身がデックに押し込んだにも関わらず、直後にデックのトップから現れます。最後には、観客が曲げ癖をつけたカードをデックの中ほどに挟みますが、それでもトップにポコっと上がってきます。1段目で色々な可能性を考えるような観客でも、4段目くらいからは思考停止状態で楽しめることでしょう。

11ページにわたる詳しい解説には、タマリッツが仕込んだ小さな魔法もことごとく説明されています。この小さな魔法の積み重ねこそが、この作品の完成度を高めています。(2018.04.22)

Ambitious Card

Stars of Magic Vol.3
演技 : Title1/Chapter25
解説 : Title1/Chapter26

フランク・ガルシアのアイディアです。1度目はよくある方法でトップに上げており、2度目は特徴的なアイディアで上げています。1度目の方法については特筆するところはありません。2度目の方法については、ひとつのアイディアといったところです。観客のカードをデックの手前から差し込み、中に押し込む前に左手を持ち上げてデックの表側を見せてしまいます。そこには、まさに差し込まれようとしている観客のカードが見えています。再度手を下ろしながら観客のカードはデックに揃えてしまいますが、その状態でトップカードをめくると、観客のカードが現れます。

初めから手順に組み込むには、ちょっとあざといと言うか、観客に対して挑戦的すぎるような印象も受けます。ただ、カードを手前から差し込んだ時に、観客が怪しんでいることを感じとったのなら、とっさにこのアイディアを披露するのは効果的かもしれません。(2018.06.17)