garamanのマジック研究室

Chamereon Card

使用するのは、たった2枚のカードです。黒いマーク(スペードかクラブ)で青裏のカード。赤いマーク(ハートかダイヤ)で赤裏のカード。マジシャンは2枚のカードを重ねて少し広げ、表も裏も確認できるよう手首を何度か返します。確かに赤いマークのカードは赤い裏模様で、黒いマークの裏模様は青色である事が確認できます。

マジシャンは、おもむろに黒いマークのカードをテーブルに表向きで置きます(これは青裏のはず。。。)。手に残った赤いマークのカードを裏返して、このカードの裏模様が赤色である事をハッキリと見せます(さっきテーブルに置いたカードは、やっぱり青裏のはず。。。)。今裏模様を確認したカードはもう一度表向きに直してから、テーブルの黒いカードの横に並べます。

直後にあなたが手にとって2枚のカードを確認すると、既に裏模様の色は入れ替わっています。


カメレオン・カード(Chamereon Card)

トリック・カード事典
p.121

非常にシンプルな現象で、無駄の無い手順。とくれば原案者はやはりダイ・バーノンです。

説明文中では「使用するのは、たった2枚のカードです」と書きましたが、実際にはもう1枚使用しています。観客に見えている2枚のカードはレギュラーカードですから、最後には手にとって確認してもらう事ができるようになっています。また、繰り返し演じる事も可能です。

手順がシンプルである事を反映して、本の解説も1ページ強しかありません。添えられたイラストも1枚だけです。バーノンが発案した時代にはバイスクルも青と赤の2色しかなかったのかもしれませんが、今では黒色のバイスクルも容易に入手できますので、黒いカードの裏模様は青ではなく黒にしておくと、より現象が分かりやすくなり、観客の負担も減るでしょう。(2008.02.03)