garamanのマジック研究室

Double Thought

観客とマジシャンは1枚ずつカードを選びます。お互いに覚えたらそれをテーブルに伏せておきます。ここからマジシャンは観客が覚えたカードを言い当てるのですが、それだけでは終わりません。なんと、観客にもマジシャンが覚えたカードを当ててもらいます。

お互いが覚えたカードをお互いに当ててみせる。2人のメンタリストがいるような異色の作品です。

多くのマジシャンがこの現象に魅せられて、独自の作品を発表しています。


kismet

THE CLASSIC MAGIC OF MICHAEL VINCENT
演技 : Title1/Chapter7
解説 : Title1/Chapter12

マイケル・ビンセントの改案です。付属のPDFの説明によると、アル・コーランの [Double Thought] を簡素化したもののようです。また、演出の途中にはダイ・バーノンの [Emotional Reaction] をうまく活用するシーンもあります。

[Double Thought] のコンセプトである、観客とマジシャンが覚えたカードをお互いに当てるという現象に、もうひとつの現象が付け加えられています。途中で観客にもう一枚のカードを選んでポケットにしまっておいてもらって、そのカードを最後に伏線回収するのですが、なんとマジシャンが覚えたカードと同じというオチがつけられています。うまくやらないと、現象を濁してしまいますが、映像における観客の少年の反応を見る限り、良い効果を生んでいるようです。(2025.03.02)