Oil And Queen
[Oil And Water] から発展したため、ちょっと意味のわからないタイトルになってしまった作品です。
赤黒交互に混ざった4枚をテーブルに置き、同じく赤黒交互に混ざった4枚を手に持ちます。手に持ったパケットを確認するたびに、なぜか4枚とも黒いカードになっていく。触れてもいないテーブルの上の4枚との間で、カードが入れ替わっているかのようです。最後に手元のカードがすべて黒になった後、テーブルのカードがすべて赤になっているのかと期待感が高まりますが、確認するとなぜかすべてクイーンになっています。
水と油 (4) Oil and Queen (Roy Walton)
カードマジック事典
p.255
ロイ・ウォルトンの手順として高木重朗氏によって解説されています。テーブルの上に黒・赤・黒・赤と4枚のカードを置きます。残った4枚のカードを左手に持った状態で確認すると黒・赤・黒・赤となっています。テーブル上のカードには一切触れないまま左手のカードを再確認すると、いつの間にか4枚とも黒いカードになっています。
「と言うことは、まさかテーブル上のカードが4枚とも赤に?」と思っていると、これまでの流れに全く関係なく、なぜかすべてがクイーンになっているというびっくり箱的な作品です。(2004.09.26)
水と油
カズ・カタヤマ マジックの世界
p.94
カズ・カタヤマ氏の改案です。赤いカード3枚と黒いカード3枚の6枚で現象を見せます。赤黒交互の重ねたはずの6枚が赤3枚黒3枚に分かれるという基本的な現象が2回続き、その後逆に黒3枚の上に赤3枚を載せたはずが、一瞬の後に1枚ずつ交互に混ざります。ここで終わってもひとつの作品として成立していますが、さらに2枚増やしてもっと不思議な現象に繋げます。
赤黒交互に混ぜた8枚のカードのうち4枚を左手に持ち、残りをテーブルに残します。それぞれ赤黒交互になった4枚のカードのはずですが、左手の4枚は赤いカードの代わり、テーブルの4枚は黒いカードになります。しかもこの4枚はただの黒いカードではなく、、、オチは書きませんが、非常にインパクトの強いクライマックスを迎えます。このエンディングのための手順構成だと思いますので、Oil And Queen として分類しました。
QRコードからご本人による実演が見られます。(2024.02.18)
アンダーグラウンドの「オイル・アンド・クイーン」
ミスター・ジェニングス テイク・イット・イージー 1
p.362
ラリー・ジェニングスの改案です。ブラザー・ジョン・ハーマンの [Underground Transposition] の改案と言っても良いと思いますが、クライマックスの特徴から、全体的なイメージとしてはロイ・ウォルトンの [Oil And Queen] の改案として扱うことにしました。
8枚のパケットを使うといい、まずは4枚のKを見せてテーブルに伏せておきます。残りの4枚を確認すると4枚のQです。手元のパケットを、テーブルの4枚に軽く叩きつけてから再び確認すると、3枚のQと1枚のKになっています。テーブルの4枚と手元のパケットから1枚ずつ交換されたような状況です。手元のパケットをテーブルの4枚に打ち付けるたびに、手元のパケットが1枚ずつKに変わっていきます。4回繰り返して手元のパケットがすべてKに変わったところで終わりと見せかけて、すべてQに変わってしまったと思われるテーブルの4枚を確認すると、すべてQになっています。
余分なカードをセットする必要はありますが、特殊なカードは不要ですので即席にできる範囲です。使う技法も難しいものはありませんので、重宝する作品ではないかと思います。(2025.12.13)
8枚の忌々しいクイーン
ミスター・ジェニングス テイク・イット・イージー 1
p.374
ラリー・ジェニングスの改案です。ブラザー・ジョン・ハーマンの [Underground Transposition] の流れで作られた、前述の [アンダーグラウンドの「オイル・アンド・クイーン」] が10年後にさらにアップデートされたものです。現象としては [Reset] のようでもあり、ちょっと [Oil And Queen] に分類するのはおかしいかもしれませんが、前作の延長線上にあることを意識してここに分類しました。
使うのはノーマルデックから取り出した4枚のAと4枚のQの合計8枚だけです。Q4枚を確認してテーブルに置き、残りの4枚のAを持って、手順が始まります。4枚のAを4枚のQに一度タップすると、手に持った4枚のカードはA3枚とQ1枚になります。続けて2回タップすると、手元のカードは2枚のAと2枚のQになっています。さらに3回タップすると手元のカードは1枚のAと3枚のQに、最後に4回タップすると、当然のように手元のカードは4枚ともQになります。
そうなるとテーブルに初めに置いておいた4枚のQがどうなっているのかが気になります。ところが、確認するとこちらはすべてQのままで、全部で8枚のQになってしまったという展開です。
展開としてはちょっと不自然ですが、アマチュアマジシャン相手だと、先の展開を予想してくれるだけに意外なオチが功を奏すると思います。(2025.12.28)