garamanのマジック研究室

Seven Card Monte

Three Card Monte の7枚バージョンです。7枚のうち1枚だけが当たりのカード。観客がチャレンジしますが、どうしても当たりません。

Gypsy Curse とも似ていますが、明確な違いは呪われているかどうかです。言い換えると、最後にすべてが外れカードになる(若しくは当たりカードになる)のが Gypesy Curse で、ちゃんと当たりカードがあるのに当てられないのが Seven Card Monte といったところでしょうか。
(garaman 注 : 私の勝手な解釈です)

原案者は、実際にプロのコンマンでもあった、ジョン・W・マクドナルドです。

セブン・カード・モンテ

現代カードマジックのテクニック
p.110

ドイツのアレキサンダー・ドコバがビデオ Treasures で発表した手順に触発されて、松田道弘氏がドコバとは違ったアプローチでハンドリングを組み立てた作品です。

デックの中から7枚のカードを取り出すところから演技が始まります。使わない残りのデックはテーブルの隅においておきます。このあとは、全体が3段構成になっています。
まず第1段では、7枚のうち、当たりを含む3枚のカードを裏返してテーブルに並べ、当たりカードを予想してもらいますが、必ず外れます。それもそのはず、いつのまにか3枚とも外れカードになっていて、肝心の当たりカードは、テーブルの隅においてあったデックの中ほどから現れます。
第2弾ではもう一度同じことをやりますが、今度ははじめからテーブルの隅のデックは観客に押さえておいてもらいます。これであたりカードをデックに紛れ込ませることはできなくなりました。この状態から第1段と同じように、当たりを含む3枚のカードを裏向きにテーブルに並べますが、やはりすべてが外れカードになっています。観客の手をどけてもらうと、そのデックのトップから当たりカードが出てきます。
駄目押しの第3弾です。今度は当たりと外れの2枚のカードだけを裏返してテーブルに並べます。当たる確率は1/2ですが、やはり当てることはできません。そうです、2枚とも外れのカードになっているからです。最後はやはり観客が抑えていたデックのトップから出てきます。

何度も何度も欺かれるわけですから、観客としては面白くない思いをするでしょう。騙される事を楽しんでいただけるような雰囲気作りが大切です。個人的には1段で終わっても良い作品に思えます。1段目の反応次第で2段・3段と続けていく位の余裕があった方が良さそうです。10ページに及ぶ詳細な解説です。(2011.09.04)

セブン・カード・モンテ

トリック・カード事典
p.135

[The Dai Vernon Book of Magic] に掲載されているバーノンの手順の大まかな解説です。

ある特定のトリック・カードが使われている作品を、およそ年代順に紹介している章の中で解説されています。1枚の絵札をあたりカードとし、他に6枚の外れカードを使います。あたりカードを含めて3枚のカードを裏返し、観客に当りカードを指差してもらいますが、当りません。次々と裏向きのカードを指差してらいますが、どうしても当りません。いつの間にか、手元の7枚のカードはすべて外れカードになっているのです。消失したあたりカードは、あらかじめ観客に押さえてもらっていた残りのデックから現れるというインパクトのある結末が待っています。さらにこの現象は2度繰り返して行うことができます。同じ現象を繰り返しているにも関わらず、インパクトが弱まる事もなく、より印象に残る作品に仕上がっています。

観客との掛け合いを楽しみながら、ギャンブルの怪しげな世界を演出するバーノンの姿が目に浮かぶような作品です。実演すると5分程度はかかる比較的長めの手順ですが、記述は2ページ半で、イラストも一枚だけです。この解説だけですべてをマスターすることは難しいでしょう。トリックカードを効果的に使った手順を紹介するというスタンスですので、バーノン・タッチとも呼ばれる細やかな配慮については触れられていないのが残念です。(2011.09.10)