ロベルト・ジョビーのカード・カレッジ4
プロのカードマジシャンによるカードマジック講座。全5巻の内の第4巻の日本語訳です。「待望の刊行」とは、まさにこのシリーズのためにあるかのような言葉です。カードカレッジを入門編だと思って、手を付けないアマチュアマジシャンも多い事でしょうが、とても勿体無い事です。一冊300ページ程度で4冊目になるわけですが、目次を見ると「フォース」「カード・スイッチ」「カル」「フォールス・ディール」「ラッピング」といった章が並んでいます。まぁ、そのくらいの知識なら既にあるから、、、なんて思わずに冷静に考えてください。こんな基本的な事をこれだけのボリュームで深く掘り下げる事は、至難の業であることが判ると思います。特に、最後の章の「マジックの構造」と題した小論はお薦めです。ネット上でのアマチュアマジシャンによる書き込みで「現象をみせるだけじゃなくて、演出が大切なんだ」という趣旨のフレーズをよく見かけます。これ自体は私も諸手をあげて賛成しますが、それでも現象と演出の2段階でしか考察されていません。ジョビーは7段階に分けてより深く詳細にマジックの構成要素を語っています。必読です。
レビュー
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ウルトラ・アンビシャス
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エブリホエア・アンド・ノーホエア
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ストップ・トリック