garamanのマジック研究室

だましの技術

プロマジシャン・ゆうきとも氏とルポライター・多田文明氏による「だましの原理」についての対談です。ゆうきとも氏と言えば「正のだまし」を駆使して良質なエンターテイメントを提供するプロマジシャンです。理論に裏打ちされた落ち着いた印象の上品なマジックで、見る者の心をコントロールする達人です。一方の多田氏はと言えば、あらゆる「負のだまし」に自ら身を投じる事でその実態を暴き続けるルポライターです。通常なら、騙される事を嫌い怪しいものには近づかないものですが、積極的にその門を潜っていく兵(つわもの)です。

「だまし」というテーマでありながら何だか健全なイメージを醸し出している、有りそうで無かった本です。実際に騙されてみた多田氏の体験談について、その時の心理状態を2人で分析し、ゆうきとも氏による(マジックに置き換えての)実践を織り交ぜるというスタイルで展開されます。読みやすくて、一気に読める手軽な本です。

ゆうきとも X 多田文明
メディアファクトリー

レビュー

なし