スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック
スタンフォード大学医学部臨床神経外科教授のジェームズ・ドゥティ氏の自伝的著書。マインドフルネスの教科書とも言われる本の翻訳版です。父はアル中、母はうつ病。そんな貧困家庭で幼少時代を過ごしたジェームズ・ドゥティ氏が、あるマジックショップで出会った女性に教わったマインドフルネス。彼の人生を変えたそのマジックは、今では似非心理学でもカルトでもなく、科学の領域で研究されるに至りました。彼は今もスタンフォード大学で共感と思いやりについての研究をリードしています。脳科学や神経科学が技術的に大きく発展したころ、特に fMRI などの飛躍的に性能を高めた計測機器が登場することによって、心の分野の研究は大きく進展しました。これらの研究によって、宗教の一部として認識されてたような「瞑想の効果」などについても、今では科学的な根拠が示されるようになりました。
科学的な根拠を得たマインドフルネスですが、この研究成果を受けて2つの流れが生まれました。ひとつは、より深く理解をしようと、脳科学・神経科学・心理学などの各分野で研究が加速しているという大きな流れ。そしてもうひとつは、マインドフルネスを使って経済的な利益を得ようという流れです。マインドフルネスは確かに脳に良い影響を与えるようです。しかし、活用の域を超えて悪用とも言えるような経済活動が活発になってきているのも事実です。冷静に見守りたいところです。
電子書籍版もあります。
レビュー
なし