garamanのマジック研究室

高遠少年の事件簿

文武両道をうたう秀央高校に、全教科満点で入学を果たした高遠遙一。授業中、明るい空にうっすらと浮かぶ月を眺め「自分はいったい何のために生きているのだろう?」と物思いに耽る。頭脳明晰であるが故か、積極的に周りに溶け込むことはせず、孤独に身を置いていた。そんな彼に気軽に声をかける霧島純平。霧島の誘いでマジック部に入部する事になった高遠だったが、ある日そのマジック部のメンバーが惨殺された。「死神マジシャン」を名乗る犯人から学校に呼び出されたマジック部の面々は、テーブルの上に生首を置かれるという凄惨な姿を発見する事になる。犯人を突き止める事ができないまま日は過ぎ、死神マジシャンは二人目のターゲットに魔手を伸ばす。選ばれたのは霧島だった。一人目と同じようにテーブルの上に生首を置かれた挙句、発見と同時に部屋ごと爆破されてしまう。これを死神マジシャンからの挑戦と受け取った高遠は、犯人の特定に執念を燃やす。そんな中、三人目の被害者が。今回もターゲットはマジック部のメンバーで、やはり机の上に生首を置かれていた。しかし、一見同じ手口に見える3件の犯行に違いを見出した高遠は、ついに犯人を特定した。悪者を追い詰めたはずの高遠はしかし、自身も初めての犯罪に手を染める事になる。それも、無感情に、ただ淡々と。。。

「金田一少年の事件簿」に何度も登場し、主人公の金田一を苦しめてきた、地獄の傀儡子こと高遠遙一。彼の少年時代にスポットを当てたスピンオフ作品がこの「高遠少年の事件簿」(2014年発行)です。高遠遙一は、犯罪芸術家を自称するほど完全犯罪にこだわりを見せる反面、警視庁に脅迫状を送りつけるなどのリスクを犯すという、異常な心理を見せます。明智警視に「天性の犯罪者」と言わしめた高遠。金田一が唯一「じっちゃんの名にかけて」ではなく「俺自身の誇りにかけて」と捕まえることを誓った相手。そんな高遠の少年時代、初めて犯罪を犯し、その後の人生に影響を与えたであろう事件が描かれています。

天樹 征丸
講談社コミックス

レビュー

なし