マロリーの神託
場所はニューヨーク・グラマシー広場。裕福な老婦人ばかりをねらった悪質な連続殺人事件が発生する。周囲にある建物のどの窓からも見下ろせる公園で、どのベンチからも見渡せるような位置に被害者は倒れていた。さらにその犯行は白昼堂々と行なわれたにも関わらず、誰一人として目撃者がいない。この異常な犯行の核心に迫ったベテラン捜査官、ルイ・マーコヴィッツも、3人目の犠牲者となってしまった。巡査部長キャシー・マロリーは真相究明に乗り出し、自分の養父であるルイ・マーコヴィッツが死の間際に辿り着いた真相を追い求める。
マロリー・シリーズ1冊目で、原書と同じ1994年に発行されました。当時映画化の話も出たほどの話題作です。正直なところ、全くの無駄と思えるような挿話があったり、ストーリーの展開に多少無理が見られたりはするのですが、後のシリーズへの伏線となっている部分もありますので、その前提で読むことをおすすめします。奇術師マックス・キャンドルの死の謎も、そんなサブストーリーの1つです。
2001年に創元推理文庫から別の翻訳本が発行されました。タイトルも「氷の天使」と、全く別の表現になっています。翻訳者が違うので印象は少し変わりましたが、話のわかりにくさはあまり変わらない印象です。きっと右脳型・芸術肌の著者の影響でしょう。
電子書籍版もあります。
レビュー
なし