garamanのマジック研究室

魔術師の夜

伝説のマジシャン、マックス・キャンドルが残した名作”失われたイリュージョン”。マックスは誰にもその秘密を漏らすことなく、世を去った。旧友のマジシャン、オリバー・トリーは老後をそのマジックの解明に捧げてきた。その謎を解明した彼は、今まさに TV カメラの前で再現しようとしている。いくつものクロスボウが舞台に張り付けられたオリバーに向けられ、きつく張られた弦は観客達の緊張を演出していた。次々と矢が放たれ、最後の一本は確実にマジシャンの胸を捉えた。オリバーが演じたマジックは、マックスが醸し出した緊迫感を見事に再現していたが、ただ1つ、奇蹟の生還だけは果たせなかった。。。衆人環視の中でおきたこの出来事は、事故なのか事件なのか?現場に居あわせたニューヨーク市警巡査部長のキャシー・マロリーは、この出来事の真相を暴くべく捜査に乗り出す。姿の見えない犯人が何度となく仕掛けてくる罠に立ち向かいながら、マックスやオリバーと親交のあった老マジシャン達との駆け引きが始まる。この出来事を引き起こすきっかけになった、第二次大戦中に彼らに起こった悲しい出来事とは。。。

マロリー・シリーズ5冊目にして、マジックの要素を本格的に取り込んだ小説です。2005年に日本語版が発行されました。過去4冊のマロリー・シリーズを読まずに、この本だけを読んでも充分に楽しめるように配慮されています。

「正義とは何か?」というテーマに真摯に挑む正統派のハードボイルド・ミステリでありながら、クールなヒロインが痛快に立ち振る舞うヒーロー小説でもあり、また、どうしようもなく不器用な愛の物語でもあります。

Carol O'connell
務台 夏子(訳)
創元推理文庫


上下巻の2分冊です。

レビュー

なし