garamanのマジック研究室

秘密だらけの危険なトリック

ブレット・キャッチ。マジシャンめがけて放たれた銃弾を、胸の前の皿で受け止めたり、歯で受け止めてみせた、歴代のマジシャンたち。このマジックでは、本当に10人以上のマジシャンがこの演技中に命を落としている。そんな危険術はマジックではないと、ブレット・キャッチを嫌うマジシャンも大勢いるが、反対に、このマジックの魅力にとり憑かれたように銃口の前に立つマジシャンも跡を絶たない。ある時、ブレット・キャッチの実演中に命を落としたマジシャンの生涯を描く映画が撮られることになった。主演の俳優は、最後には銃弾に倒れる役だ。撮影も佳境に入った頃、この映画のストーリーのネタバレになるような情報が流れてしまう。こうなっては、売り上げは期待できない。主役の俳優が撮影の最後に本当に殺されでもしない限り。。。そんな話題作りが、本当に行われるのではないかと心配する主演男優は、友人のイーライに助けを求める。そんな中、彼らが参加した同窓会に集まったメンバーが次々に謎の死を遂げた。映画撮影のマジックシーンのアドバイザーとして参加することになったイーライは、友人が本当に殺されないかと目を光らせながらも、謎の連続死の真相に迫る。

ジョン・ガスパードの描く、ライトミステリー。イーラン・マークス・シリーズの2作目、The Bullet Catch の翻訳です。この作品だけを読んでも差し支えない作りになっています。ユーモア満載のお気軽なミステリ、といった趣の作品です。一年に一作ずつのペースで同シリーズの作品を刊行しており、2017年3月現在では5作目の「The Linking Rings(課題)」を執筆中だそうです。続編の翻訳が楽しみです。

John Gaspard
法村 里絵(訳)
創元推理文庫

レビュー

なし