garamanのマジック研究室

60歳からのマジック入門

定年を迎え自分の時間が持てるようになると、趣味を必要とする方も多いかと思います。若いうちから趣味を持っていた人は存分に楽しめますが、特に趣味を持っていなかった人にとっては、新しい趣味を見つけるのも一苦労です。また、若いうちからの趣味が体力を必要とするものなら、やはり新しい趣味を探してみたくなるかもしれません。そのタイミングで始めても間に合う趣味というと限られてくるわけですが、意外とマジックは適しているのではないかという提案が、一冊の本として登場しました。マジックを演じるにはさまざまな要素が必要で、技術よりもむしろ人との接し方が大きな要素である場合が少なくありません。観客の心を誘導するには人生経験が豊富であるほど向いているという意味で、年齢を重ねている方がが適しているというマジックもたくさんあります。そういった作品が18個選ばれ、丁寧に解説されています。

ところで、60を過ぎても「注目を浴びたい」とか「モテたい」といった自分の願望を叶えることしか頭にないようでは、返って煙たがられますので向いていません。みんなに楽しい時間を過ごしてもらうための1つのツールとしてご活用ください。多少の失敗なら場を和ませる効果の方が大きいものです。気楽に、気楽に、マジックをはじめてみてはいかがでしょうか。

細かい話ですが、書店でこの本を見かけたとき、デカデカと「現役官僚が書いた本」と書かれた帯に思いっきりヒキました。もちろん現役官僚の殆どは善良な方なのでしょうが、一般の方が書店でその文言を見たときにどういう印象を受けるのか、という事に気が回っていないような印象を受けたのです。観客の心を誘導する事に重きを置いた本だけに、勿体無い事です。この帯の選定に著者本人が関わっていなかったのだと信じたいところです。

麦谷 眞里
東京堂出版

レビュー

教授の悪夢
ブックテスト2題