ハンサム・ジャック:エトセトラ
キャラクターに合った演出について、キャラクター自身が語った本です。マジシャンのジョン・ロヴィック氏ではなく、氏が演じるハンサム・ジャックが本を出版したという形態です。その本に細かな注釈を入れているのがジョン・ロヴィック氏というややこしい構成ですが、そういう事態になった理由も含めて、この本自体に面白い演出が施されています。一冊の読み物として楽しめるのはもちろんですが、、その演出の工夫に対する深い洞察は決して侮れません。トリック自体は斬新なものではありませんが、演出によって作品に大きな効果が与えられることがよくわかる内容です。台本作りと改案に定評のあるジョン・ロヴィックが放つ、出版という形態のパフォーマンス、といったところでしょうか。
紙幣・カード・ロープ・ボトル・スケッチブック等々を使ったお馴染みの20作品が、ハンサム・ジャックというキャラクターを通して個性的に仕上がっています。トリックの解説書でもあり、マジックの理論書でもあり、なにより読み物として面白い、そんな一冊です。
レビュー
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