世界のカードマジック
リチャード・カウフマンの「CARD MAGIC」の翻訳版です。本文中で解説されている作品を演じるために必要になるトリックカードが７枚と、シールが６枚付属しています。２９０ページ程のボリュームで約７０種類の作品が紹介されていて、クレジット表記もしっかりしています。「ロベルト・ジョビーのカード・カレッジ３・４巻」の翻訳も担当された壽里 竜氏による翻訳で、違和感無く読み進められます。作品解説中に出てくる様々なテクニックについては、名前と参考文献を明記してあるだけで具体的なやり方が書いていない場合も多くありますので、この一冊だけでは習得が難しいかも知れません。ある程度の前提知識を要する中級者向けの内容です。
また、非常に興味深い事に、世界最古のトリック解説文献である「妖術の開示」の中から、カードマジックに関わる文章を抜粋して詳細な解説を加えています。レジナルド・スコットによって発行された「妖術の開示」は１５８４年の発行ですから、元の文章は非常に古い表現で読みにくいものですが、それを現代的な表現に直して、さらに当時のテクニックがどのように行なわれていたのかを読み解いています。
レビュー
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