garamanのマジック研究室

カードマジック THE WAY OF THINKING

松田道弘氏の9冊目の作品集。著者自身の24の作品解説を元に、そのアイディアと活用法について追求した内容になっています。単純に作品を発表するのが目的ではなく、考え方にスポットを当てているのが特徴です。他のマジシャンの作品にも言及して、その背景にある感覚を描き出しており、当時のマジシャン達との交流もあった著者ならではの文章です。作品集の版を重ねるにつれて、内容がマニアックになっていく傾向があり、9冊目のこの本に至って、その傾向は極まった感があります。

この一冊だけを手にしても宝の持ち腐れになるでしょう。自分で改案を考える程度のマニアが対象の本と言っても差し支えないと思います。例え、数年のマジック経験があっても、プロマジシャンの演技を真似するだけで満足しているようなアマチュアでは、この内容に振り回されてしまうかも知れません。中には「覚えなくても良い奇術」と断言している作品まであります。私はデックを持たずにカードマジックの本を一冊読んだのは初めてですが、この読み方をオススメします。手ではなく、頭を使って読みましょう。自分で色々と試行錯誤してきた経験のある人なら「なるほど!」と合点のいく部分が多々あります。

松田 道弘
東京堂出版

レビュー

オーバーラップ・コレクター
フランシス・カーライルのホーミング・カードを考える
ヘンリー・クライストのフォア・エースを考える
裸が最高の変装だ